
| マーケティング論 THE MARKETING THEORY 講師:津波古 透 |
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<マーケティングの基礎・考え方> |
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| ☆なぜ、マーケティングが必要か 企業のみならず生活の中でも取り入れられるマーケティングの考え方。そもそもなぜマーケティングという考え方が必要なのかの解説。 |
☆マーケティングとは マーケティングという言葉が様々な場面で用いられているが、マーケティングとはどのような考え方なのかを解説。 |
☆マーケティングの 基本概念 本講義におけるマーケティングの基礎概念 |
☆マーケティングコンセプト の変遷 マーケティングといっても時代によってその概念は様々に変遷している。 |
☆マーケティング概念の 体系 マーケティングの概念は使われる場面によって様々にスタイルが変わっている。それを体系的に整理。 |
<わかりやすいマーケティング講座等>(基礎から実践まで) |
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<各種レポート> |
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| ☆地域づくりを考える | ☆知識と行動と知恵 | ☆自分の能力を他人の評価にさらす | ☆人の意見を聞く | ☆話ができる雰囲気 |
| ☆情報化と経営 | ☆需要を創造する | ☆良い顧客を見つけるための手法 | ☆売れる商品に巡り合うために | ☆問題解決の手法 |
| ☆変化に適応するということの意義 | ☆経営者と意思決定 | ☆改めて経営理念を考える | ☆従業員にとっての経営者 | |
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<ビジネスを行う前提:センスと技術> |
| 企業の規模を問わず、ビジネスとして様々な活動を行う企業家、経営者には、ビジネスを継続する元、前提となるセンスや技術がある。 接客のセンス、デザインを選ぶセンス、物を作る技術、物を選ぶ技術、商品を調達する技術、陳列の技術、販売する技術、人を説得する技術等等。 経営者やビジネスマンは、これらのセンスがあるからビジネスが始められ、継続することができる。 そのセンスや技術が、いったん世の中に受け入れられれば、自分自身が持っているセンスや技術を磨き、世の中の動きにあわせていくことによって、消費者に受け入れられ、売上を伸ばし、利益を獲得することができる。 企業家や経営者は、自分自身が持っているセンスや技術だけで充分にその目標を達成し、維持し続けることも可能である。 |
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<マーケティングの必要性> |
| しかし、これらのビジネスマンが、より高い目標を掲げたときや、経済が成長しなくなったとき、消費者の趣向の変化が激しいときなどには、自分自身が持っているセンスや技術だけでは、目標を達成し、維持し続けることが難しくなる。 そこで必要となるのが、自分自身がおかれている環境や状況の変化を理解し、より高い次元で、自分自身のセンスや技術を、変化する環境に適応させ、より広く、深く、人々に受け入れられるようにする努力が必要となる。 そして、自らが置かれている環境の中で、多角的な視野で、自分自身の「勝ちパターン」を見つけ出し、それを論理的に体系立て、具体的な行動レベルにまで落とし込んでいくことがマーケティングの真髄であると考えます。このことが一般に「戦略的マーケティングの体系」と言われているものなのです。 マーケティングとは、このような変化する環境に適応し、自分自身の目標を達成し、それを継続するための、自分自身のセンスや技術を磨く際に必要になる考え方である。 |
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<ビジネス活動の源泉> |
| 企業が、変化する環境に適応し、目標を達成し続けるためには、様々な活動が行われる。 それは、例えば以下のようなことである。 商品やサービスの販売、商品の仕入、商品の保管、商品の輸送、従業員の雇用、労務管理、経理、納税、新製品のための研究開発、商品や企業そのものの広告宣伝、市場調査、取引先の経営支援、財テク、政治的活動…その他もろもろである。 これらの行動のほとんどは、企業外部との関わりを抜きにしては考えらない。企業は外部との関わり無くしては、その活動そのものもできないのである。 そして、最も理解しなければならないことは、企業にとって、その活動の元となる利益は、外部にその源泉があるということである。企業は自給自足的に自らの活動を展開し続けることは不可能である。 企業にとっての利益の源泉は消費者である。利益の源泉たる消費者に受け入れられなければ、企業はその存続が危ぶまれるということになる。 倒産する企業の多くは、企業として本質的に求めるべき利益の源泉への対応ができず、あるいは、対応することを忘れてしまったためにそうなるのである。 |
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<ビジネスを継続する条件> |
| 企業の存続の条件は、大きくなるということではないし、新しいものを求め続けるということでもない。 受け入れて欲しい消費者に、受け入れられたい量を、受け入れて欲しい時に、受け入れてもらうことが企業がビジネスを継続する条件である。 大きいところであれば、その受け入れられるべき量も多くなり、小さいところであれば量も小さくなる。同じ品質や属性が求められ続けいるのであれば、それを維持し、提供し続けなければならないし、新しいものを求められているのであれば、常に新しいものを提供し続けなければならない。 この考え方が欠落してしまったときに、企業はその存続が脅かされることになる。 受け入れて欲しい消費者は誰か、受け入れられるべき量はどれだけか、受け入れられるべき時はいつなのか、それを見誤ったために厳しい状況に追い込まれることもよくあることである。 しかし、ここでよく理解しなければならないことがある。受け入れて欲しい消費者を想定して販売した商品が、実際にはそれ以外の消費者の方に多く受け入れられてしまうことがよくある。 若者をターゲットとして販売した商品が、実際には想定した年齢層よりも、かなり高い年齢層に受け入れられてしまうというようなことである。これについて日産のカルロス・ゴーンはこう語っている。 日産自動車CEO カルロス・ゴーンの言葉 「私は車のデザインをする際に、必ずターゲットを決めます。 その際には年齢、所得、家族構成、その人の嗜好等を考えていきます。 そうすることによって、企業としての行動に一貫性を持たせることができるのです。 そして、大事なポイントですが、ターゲットを絞りこんだからといってその人々だけしか対象としないということではありません。 例えば、若者向けに開発した車を、実際には想定したより高い年齢層が購入していることがよくあります。 理由はいたって簡単です。誰もが若い気持ちでいたいからです。 だからといって、中高年以上を対象に(若そうなものを)作ったりはしません。 狙ったターゲットよりも高齢の人が6割以上を占めると分っていても、『これは若者向けです』といって一貫性を持たせるのです。 そこに成功のカギが隠されているのです。」 日経流通新聞2003.2.27より 受け入れて欲しい消費者とは、年齢や職業などのその人に備わった社会的な属性で判断するのではない。 企業が、ターゲットとして設定する際には、年齢や職業、所得層などの社会的な属性で設定することになるが、実際には、その設定したターゲットと同じ心理やニーズの発生状態を意識するのである。そのため、若い年齢層をターゲットとしても、若い年齢層と同じ趣向を持った人々、言い換えれば、精神状態やニーズが若者であることが求められるのであって、決して、外見だけの属性としての年齢を示すのではない。 だからこそ、カルロス・ゴーンは、実際の購買者の年齢層が高かったからといって、高年齢層向けに仕様を作り変えたりしない、といっているのである。仮に高年齢層向けに仕様を変えたりすれば、それは、ターゲットを根本から変えたことになり、まったく違う商品になってしまうからである。 |
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<ビジネスと理念> |
| 受け入れてもらいたい消費者に、受け入れられたい量を受け入れてもらい、それによって存続し続けるということは、それを提供する人の、「ものの考え方」が受け入れられるということに他ならない。 その人のものの考え方がちぐはぐだったり、あれこれと変わったり、自己中心的なものの考え方しかできないようであれば、その行動の現われとしての企業の活動も受け入れられ続けることはできないであろう。 そのような、その人のものの考え方を、「理念」という。 理念がしっかりしているからこそ、行動が安定し、真が通っているのである。理念がなければ行動が不安定になり、環境の変化に翻弄されてしまうのです。 |
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<マーケティングコンセプト> |
| マーケティングの概念は、アメリカで生れた。 企業が、その行動を消費者に受け入れられるようするという考え方は、商行為が発生した段階の、はるか昔から世界中にある。 しかし、それらを戦略として体系立て、概念形成をしたのは19世紀後半のアメリカにおいてである。それまでは、「信用を重んじる」といったような商人倫理として理解されているに過ぎなかった。そこには競争や戦略といった概念は、まだ備わっていなかったといえる。 現代マーケティングのコンセプトは「顧客志向」であるといわれ、近年は、さらにそれが発展し、「社会志向」と言われている。 しかし、20世紀初頭のマーケティング研究の生成段階では、そうではなかった。 その段階では、マーケティングとは、大規模な生産力を持つ、寡占的製造業者が自らの生産物を「売りさばく」ための手法の研究であった。 そのため、すでに出来上がった製品を、どこに行けば買う人がたくさんいるか、どんな言い方をすれば買うのか、どんな広告をすれば買うのか、いくらにすれば買うのか、ということを考えるのがマーケティングの研究であった。 しかし、実際にこのようなことをやってみて、そこには限界があることが理解されたのである。 そして、まずは消費者のニーズ(必要なもの)ウォンツ(欲しいもの)がどんなものかを考え、それを形に変えていくことをしなければ、消費者には受け入れられないということに気づき、顧客志向という考えにまとめていったのである。 さらにそれを、あらゆる企業に応用できるよう、体系立てていき、現代マーケティングの段階まで発展させていったのである。 |
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<環境変化への対応> |
| もちろん、あらゆる企業で販売する商品は、当初はすべて消費者が求めているであろう商品として研究され、商品化されたものである。最初から思いつきだけで商品を開発するということもあるだろうが、その際にも、きっとこの商品を多くの人が求めているに違いないという考えに基づいている。これも顧客志向には間違いない。 しかし、当初はそのように顧客志向でスタートし、実際に顧客に受け入れられたとしても、それが継続して受け入れられ続けるかというと、そうではない。 なぜならば、企業を取り巻く環境は常に変化し続け、消費者のニーズも変化し続けているからである。 ここに一つの例を挙げよう。 アメリカ自動車業界の例(詳細は講義にて説明します。) フォードは、当初は消費者に受け入れられた。しかし、消費者のニーズが変化したことを理解できなかった。そのために、厳しい状況に追い込まれたのである。 フォードにとって、受け入れて欲しい人たちに、受け入れてもらえなくなったのにも関わらず、受け入れられなくなった部分には目をそむけ、あるいは受け入れられなくなったことを理解できずに、対応しなかったためにそうなったのである。 これは企業を取り巻く環境の変化を理解しなかったということそものである。 |
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<選ばれる企業になるために> |
| 受け入れて欲しい人に、受け入れられたい量を、受け入れて欲しい時に、受け入れてもらうためには、その人たちがどんなことを求めているかを、常に考え続けなければならない。 どんな製品なのか、どんなイメージなのか、どんな売り方なのか、いくらの値段なのか。 そして、企業として理解しておかなければならないことは、消費者の側から、こんな製品、こんなイメージ、こんな値段と言ってくることはない、ということである。 企業自身が様々な試行錯誤を繰りかえし、提案を続ける中で、企業は消費者に「選ばれる」ように努力していかなければならないのである。 企業自身、あるいはビジネスマン自身が、自らのセンスや技術が、選ばれ、常に受け入れられるようにする。 そのために、しっかりとした理念を打ち立て、センスや技術を磨き、選ばれ、受け入れられるようにするための方法を考えていく。それがマーケティングそのものである。 |
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| 参考文献 |
| ・「マーケティング・マネジメント」フィリップ・コトラー著 プレジデント社 ・「マーケティング・ベーシックス」(社)日本マーケティング協会編 同文館 ・「マーケティング戦略」沼上 幹著 有斐閣カルマ ・「マス・マーケティング史」R・S・テドロー著 ミネルヴァ書房 ・「最新マーケティング」産能大学、マーケティンググループ編著 産能大学出版部 ・「マーケティング論」保田 芳昭編 大月書店 ・「マーケティングのことが面白いほどわかる本」江口泰広著 中経出版 ・「やさしくわかるマーケティング入門」橋本 博著 ぱる出版 ・「マーケティングの知識」田村正紀著 日経文庫 ・「自分「商品化」計画」野村正樹著 ブレインキャスト ・「そんなマーケティングならやめてしまえ」セルジオ・ジーマン著 ダイヤモンド社 ・「経営戦略論」石井淳蔵他編著 有斐閣 ・「経営戦略」奥村昭博著 日経文庫 |
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c Tsuhako Tohru 2002
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